


ゆとりのある老後生活を送るために必要な貯蓄額はいくら?

今の時代、銀行や郵便局に預けたままにしておいても、お金は増えません。
バブルの時代とは違い、現在の金利はほぼ0%だからです。
もちろん短期的なお金は、すぐに出し入れできる銀行や郵便局に預けておくのが便利かもしれませんが、今は100万円を預けておいても、10年後もほぼ100万円のまま変わりません。
もしお金を増やしたいなら、この100万円に働いてもらわなければなりません。
それは、金利の良い商品で運用することです。
金利とひとことで言っても、2種類の金利があります。
例えば、100万円の元金を年利4%で運用した場合を考えてみましょう。
単利の増え方は、預けた元金100万円に対してだけ4%の利息がつくので、毎年4万円の金利がつくことになります。
単利の計算式は、
100万円×4%=4万円の利息
つまり、1年目は預けた100万円と4万円の利息で104万円になります。
2年目以降も元金100万円に対して4%の利息がつくだけなので、毎年利息分の4万円が加算されるだけです。
一方、複利で増えた場合は、元金と利息を合計した金額に利息がつきます。
つまり増えた利息を元金に組み込んで、それを新しい元金として利息を計算するというものです。
先ほどの例で考えると、1年目に増えた利息分4万円を元金100万円に組み込んで、2年目の元金は104万円として運用されます。
複利の計算式は、
1年目⇒100万円×4%=4万円を元金に組み込むため、元金は104万円。
2年目⇒104万円×4%=8.16万円を元金に組み込むため、元金は108.16万円
3年目⇒108.16万円×4%=4.3264万円を元金に組み込むため、元金は112.4864万円
このように複利の場合は、ついた利息がさらに利息を生み出す仕組みになっているので、同じ運用期間なら複利のほうが大きく増えるということになります。
先ほどの例で、単利と複利とで30年間運用した場合の違いをグラフにしてみました。
いかがでしょうか。
同じ100万円の元金でも、単利と複利の違いで、30年後には100万円以上の差がついていることが分かります。
今回の記事では、単利と複利の違いをシミュレーションで見てきましたが、時間とともに大きく差が出てきたことが理解できたと思います。
資産運用商品を選ぶ際は、金利の高さだけでなく、単利なのか複利なのかを確認することが金利を味方につけるコツと言えるでしょう。